しあわせを探して
ブログ名を変えました!
その名も「日々、しあわせさがし」です。改めまして、どうぞよろしくお願いします。
もともと前に作ったブログの名前を、とりあえず継承させていて、ブログが固まってきたら変えようと思っていたのです。
で、このブログはただの雑記?
もうちょっと掘り下げて、なんで書くのか、誰に向けて書いているのか、考えてみました。
■まず自分のため
・単純な記録
・そもそも発信したい欲があって、発信していること自体に充実感がある
・創作活動は、なにかツライことがあったりモヤモヤしたときの回避になる。なにか生み出すことでスッキリしたり、集中して我を忘れるついでにモヤモヤさえも忘れられる効果があると思う
■同じような感性・境遇の人のため
・僕が書く、書評も、映画レビューも、地域のお店やイベントについてのことも、体験談も、誰かにとっての「発見」になってほしい
◼︎しあわせさがしとは
自分にとって、誰かにとって、日々のなかにある小さな発見。
それは例えば、砂浜を歩いていて、足元にきらり光る角のとれたガラス片があったとして。
ただの漂流物かもしれないけど、なんだかキレイで、拾った自分がちょっと得した気分になる。
こういうことが「しあわせ」なんじゃないかな、と思うのです。
多くの人が、恵まれているようで、満たされていないような、矛盾を抱えていると思うんです、僕を含めて。
そんな日常で、小さな「しあわせ」を探して、見つけて、拾い上げられられたらいいな。
そういうことをブログ名に込めてみました。
◼︎アンパンマン…(泣
僕の頭のなかで流れるのは、アンパンマンのマーチ。
「なにが君の幸せ?何を見て喜ぶ?」
そうそう、それが言いたかったの。
「解らないまま終わる、そんなのは嫌だ」
イヤだー!!
流山のお隣、豊四季に「酒のやまや」があって嬉しすぎる!
あんまり知られてないお店かもしれないけど、
僕、やまや大好きなんですよ。
酒屋さんのチェーンで、店内広くて、ビールやらワインやら輸入食材までラインナップ豊富な商品陳列棚に、僕はゾックゾクしてしまうわけです。
その、やまやが流山のお隣、柏の豊四季に!実は松戸にもあるんだけれど、少し遠くて行きづらいなー、と思ってたら、今年2016年の夏に豊四季にできてくれたわけです。
◼︎とりあえずビール
クラフトビール・海外ビールが好きな僕は、ビールの品揃えが気になるところ。
最近では、スーパーなどでも地ビールを売ってたり、専門的に扱う店もできてきたので、それを加味して比べると、まぁまぁな印象かな。
いや、たくさん置いてはいるんですけどね。慣れって怖い…。やまやの中でも店舗によるものもあるでしょうし。
でも、
ここからがやまやさんの底力。
ドイツビール「 Kaiserdom」の
1L缶、ドーン!
みてください、この迫力の陳列棚。ここが日本とは思えません、ビール大国のそれですよ。
白ビールである「Hefe-Weisbier」がオススメ。1Lで700円くらい。地ビールや海外ビールは、少し高めの値段設定になっているので、それを考えると比較的安いし、豪快な感じがそれだけで楽しい!
◼︎ワインも品揃え豊富
ワインは通路の左右に展開されているくらいの品揃えです。
僕自身、安いワインが専門なもので…(笑) あまり「これは値段の割にコスパが良い」なんて高尚なコメントができないのだけれど。
でもワインは、国だとかブドウの品種だとかを見て比べたり、ポップを読んで特徴を知るのもおもしろいです。
本当は片っ端から飲みたいのだけれども。
◼︎その他
日本酒やミネラルウォーター、写真はないけど輸入食材がたくさん並んでいます。この日は1kgのホールトマト缶を買って、トマトソースのスパゲティ作りました!
いやぁ、本当にワクワクするお店です!
流山・豊四季界隈住んでいなくとも、近くに店舗がないか調べてみてほしいです!
今週に音楽;#今日に音楽 のまとめ(2016/09/07-2016/09/13)
◼︎パリピではない
僕は、最近で言うところの「パリピ」では断じてないのだけれど、トランスとかEDMを人知れず聴いています。
ピックアップしたarmin van buurenはオランダのDJ/プロデューサー、いわゆるダッチトランスの代表格。
昨年のULTRA JAPANにもきましたね。
自分の曲だけでなく、自身のレーベルから新人のヒットをバンバン出しちゃう凄腕です。
そんなレーベルを中心にしたDJラジオ番組「a state of trance」は必聴。
とにかく空気感のある音とか盛り上がり方(アップリフトいうのかな?)とか伸びやかなボーカルの使い方が秀逸です!
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月7日
Armin van Buurenは、ガチガチなトランスだけでないのが良い!
Armin van Buuren feat. BullySongs - Freefall (Official Music Video) https://t.co/Rox6W87d51
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月10日
さすが!素晴らしい展開。
Armin van Buuren presents Rising Star feat. Betsie Larkin - Again (Armin... https://t.co/D4vWUGn8eE
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月12日
aviciiとalessoのコラボ曲、ピアノハウス感とライトなEDMのちょうど中間。
Avicii ft. Alesso - Come To Me https://t.co/vzBiGasSBA
◼︎邦楽は雑食
邦楽系もピックアップしてみました。
ひさしぶりに会った友達にCICADAを紹介したら、えらい気に入ってくれて嬉しかったなー。
音楽は人間性が出るし、時を経ても変わらないのは、なんだか良いよなぁ。
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月6日
昨日から脳内リピートのcapsuleさん。
(タグ化忘れて別曲で再掲…汗)
capsule: Sugarless GiRL 【HD】 https://t.co/bsrgJbFc9Q
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月9日
たまに無性に聴きたくなる。
CICADA(シケイダ) - door https://t.co/vBT2ubvKN5
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月11日
私があなたを好きな理由、100個くらい正座してちゃんと言えるから。のとこ好き
YUKI 『ビスケット』 https://t.co/JNpZ5YrwtC
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月11日
前前前世も良いけど、RADはオーダーメイドが良いと思うんだ。
オーダーメイドRADWIMPS MV https://t.co/KbaXBCbbIg
新しいこと始めました!おしゃカフェハンター・朝日職人・今日に音楽
日によるけど、朝方は涼しい日もでてきたなぁ、そうやって季節は容赦なく進んでいくわけですね。
……っんは!!
8月はブログ、3本しか書いてなかった。
これがイケハヤ氏の言うダメなパターンだ、けちょんけちょんに言われてまうわ。
と、煽られて焦っても仕方ないので、マイペースにマイペースに。
◼︎発信したい≠言語化
にしても、もっと発信したい気持ちはあったんだけどなぁ。
感じたこととか考えたことを言語化することは、思ったよりも難しいようで。
てか、ぶっちゃけめんどくさい。
そんなことをブログに書くっていう矛盾…。
もう…僕って人間は…。
ただね、めんどくさがりぃで矛盾ばかりのこんな僕が書く文章を、お世辞かもしれないけれど、社交辞令かもしれないけれど、おもしろいって言ってくれる人もいる。
本当に、いてくれている。
これって普通にすごいことで、ぜんぜん当たり前なことじゃなくて。
その人達に、刺激やエンターテイメントを与えられて、楽しみに待っててもらえるような人になりたいのであります。
そのモチベーションで、僕のなかの「めんどくさい」と「反響が楽しい」のバランスがひっくり返りますように!
◼︎新しいことを始めてみた
かといって、なにもしてなかったわけじゃあないんですけどね、言い訳でもないんですけど。
まずは、
ブログの記事にもしているコーヒー好き、カフェ好きを、別の形で体現するのに、インスタグラムを使ってみました!
気になるカフェって、行きたい行きたいと思ってても、なかなか行けなくて、いつの間にか忘れちゃうもの。
だから、僕自身も写真やカフェ体験をコレクションするために足を運ぶようにするし、他の人へのアテンションになればいいなぁと思っています。
#おしゃカフェハンター
次に、
インスタグラムは、良い写真を共有するのに良いサービスとのことなので、朝日を撮ってアップしたりもしています。
いやぁ、引っ越したらカーテンが合わなくて、いまカーテンがなくてですね、東向きの窓からの朝の日射しが強いわけですよ。
まぁそんなわけで早朝に起きてしまうわけですが、朝日というものは(当たり前だけど)日の出の時間に起きている人しか見られないから貴重だし、単純に美しいと思うのです。
#朝日職人
最後に、
毎日、好きな曲、新たに買った曲などをTwitterで紹介しています!
今日の僕のこの日を彩ってくれる音楽を共有することで、誰かの何気ない日々を少しでも彩ることができたり輝かせられればいいな、と願っています。
#今日に音楽
#今日に音楽
— 山田 庸平(やまでぃ)SOP04 (@dj_yama_d) 2016年9月3日
hellbergの曲は、伸びのあるボーカルの歌声と明るい曲調がすごく合う。
Hellberg - This Is Forever (feat. Danyka Nadeau) https://t.co/TrUtvlNlGT
◼︎これからのこと
プラットフォームや発信の形が違えど、新しい発信の仕方を模索していて、タグをどうつけようとか、インスタグラムの外国の方からの反応がすごいとか、勉強中であります。
それぞれのツールでアプローチの違いがあるので、もっと使いこなして、僕という人間を多面的に表現しながら、かつクロスさせながら、発信していければと思います。
ぜんぜん宣伝でもなんでもないんですが、よければハッシュタグを見てみてくださいね!
そして感想くれると喜びます!!よろしくお願いします!!
スタバでビール飲んでみた!お酒が飲めるStarbucks Evenings @丸の内新東京店
スタバでお酒が飲める店が出来た、ということだったので行ってみました!!
今年2016年3月にできたイブニングスという新形態のお店です。
Starbucks Evenings
http://www.starbucks.co.jp/evenings/:titlqrーe
店舗は丸の内と赤坂の2店舗
STARBUCKS EVENINGSで検索した結果(2 件) | スターバックス コーヒー ジャパン
お酒が飲めるのはこれ以外にも、都内のいくつかのコンセプト店舗があるようです。
◼︎では、さっそく…
ビールとサンドイッチ、
ドーン!
ビールは3種類あって、いずれもマイナーな海外の小瓶でした。
僕が飲んだのはベルギーのビールで、甘くて爽やかでおいしかったです!クラフトビール好きにはたまりません!!
「馨和 KAGUA」Blanc
グラスは、うすはり系。軽くて割りそうで恐い…しかも、紙のコースターの上に置くもんだから「滑りますので気をつけて」と言われても、結構な難易度。たまらず一番近くの席に座ってしまいました。
僕はビールにしたけど、ワインのラインナップもちょっとわかりづらかったかなー、店員さんに聞いてみたりした方が良いかもしれません。
◼︎価格ちょっと高め
ワインと少しのおつまみ、みたいなコンセプトのようですが、ワインとセット売りしているかわいいオシャレスイーツが400円くらいと、ちょっと高いかなー。
サンドイッチとほぼ同じ値段っていうカオス…カフェの価格間とバーの価格感の差なんでしょうか?いや、良いんですけど。
◼︎お店の感じは普段通り
お店の雰囲気は、全くもって普通のスタバ。それが、なんか妙な感じでソワソワしました。
というのも、普段のスタバでは飲めないものだし、時間帯によるものか周りにあまり飲んでる人もいなくて。慣れとか僕自身の問題かな。
でも「スタバでビール飲んでるんだぜぇ」という自負は心地良い。
◼︎隠れ家…か?
とにかく場所がわかりづらい!
東京駅と有楽町駅の間くらいだったので、東京駅から向かったのですが…。
外見はこんな感じのビル。
ビルの中に店舗があるので、外から看板は見えません。
地下を通るなら、東京駅の総武線快速・横須賀線のさらに奥にある地下南口改札あたりから、国際フォーラム方面にずんずん進んで、8番出口丸の内2丁目から地上に上がると信号を渡ってすぐです。
東京駅から歩いて10分くらいでしたが、有楽町駅からなら近かったりわかりやすかったりするのかな?
次はそっちから攻めてみよう!
◼︎1回体験してみると良いよ
カフェが好き、スタバが好き、お酒が好き、新しいもの好き、そんな人にオススメです!
流山移住を検討している諸君と市役所職員に告ぐ!流山市は8点だ!!流山おおたかの森・森のナイトカフェ(2016/8/5)
僕も2016年2月に流山市に移住した身であります。
流山市や大手不動産情報紙で激推しの夏のイベント、おおたかの森での「森のナイトカフェ」に行ってきました!
良い感じの地元フェス
言うてもオトナノブンカサイ的なゴチャッとしたイベントなのだろう、と踏んでましたが、実際には、案外盛り上がっていてまずびっくり。
なんか甘く見ててスイマセンっシタ!!
いやぁね、地方のお祭りってさ、おじさんおばさんがだべってたり、テキ屋が雑然と並んでいたりして、まぁそういうのも含めてまるっと夏の風物詩だし、良いところもあると思うけど、とにかくお祭りっていうと、そういうイメージ。
それに対して、ナイトカフェは、ケータリングやアクティビティがあって、さながらフェスのよう。
とても良い感じだと思います。
とにかく水浸し
ステージはミストでモクモク、ステージの上からは鹿おどしのような器具からジョボジョボ、噴水からは水が噴き出しジャバジャバ…とにかく水浸し。水着の子どもたちが走り回って、はしゃいでいます。
音のなる大掛かりな仕掛けもあって、タイミングによって奪い合うように子ども達が群がっていたり。
こういうところで譲り合ったり順番待ちしたりを覚えていくものですよね。
それがすごく楽しそうで。子どもが笑ってることって単純に正義だと思うんです。
ビアガーデンか?
平日の夕方に行ったのですが、テーブルは満席。さらに芝生のスペースはびっしりと敷物が敷かれていて、みんな缶ビールとか飲んでる。
その自由さは札幌のビアガーデンを彷彿とさせる光景です。
陽気で素晴らしい。
ちなみに、ケータリングで売ってる生ビールよりも、缶で飲んでる人が多かったかな。そりゃあ、ちょっとおおたかの森SCに入ればイトーヨーカドーですもんね、出店でなくても好きなものも飲み食いできますわ。
僕はどの屋台にするか選んだりして、食べ物を手渡しされたりして、広げて食べることに風情を感じるので、人それぞれで。
楽しみ方を選択できる、というのも良いことですね。
でも、ちょっと並びすぎかなー。子連れが多いお祭りであれば、長時間待つのも難しいことだから、空いているところで買った感もありました。最終日にしか出ていないお店もあったようなので、その日は分散されてたのかな?
アンケートに答えてみた
端っこの方で家族でゆっくりしていたら、首にスタッフっぽいカードを下げた女性に声をかけられました。
市の方で、アンケートを行っているとのことで、答えるとみりんがもらえるらしい。質問は4つ。
・どこから来たか
・流山市に点数をつけるなら何点か
・流山市がみりんの発祥の地であることを知っているか
ということで、8点の評価をつけさせていただきました!
理由は、パパママ世代の誘致はしっかりされていて、市長の井崎氏の街づくりにおけるマーケティング観点のメッセージ発信も良い、街の雰囲気も良くて緑もある、普段の買い物も困らないし、良いことは多い印象。
でも、レジャーやアクティビティが少なくて、休日のSCは混んでいるし、遊びには三郷や越谷や柏に出かけている人は多いと思う。そうなると道は混んでしまって、慢性的な渋滞。これはなんとかしてほしいな、と思う。
みりん発祥やキッコーマンを推すのも良いと思う、何にもないよりは。
でも移住してきた身にとって、知り合いなどに「え、流山?なんで?どんなとこ?」って聞かれた時に「みりん発祥の地だよ、キッコーマンの工場があるよ」にはならないので、もうちょっとおもしろいことになってほしいな、と期待しています。
まだまだ街づくりには伸びしろがあって、その将来性に惹かれて流山を選んだので、役所の方にはがんばってほしいし、できることがあれば協力して盛り上がっていきたいと思う一市民であります。
大きなマンションがこれからいくつも建ちますが、移住先を検討されている方には流山はオススメできる街だと思いますよ。
いまパパがすべきこととは?/映画レビュー;グラン・トリノ
会社の同僚のオススメで借りて観た「グラン・トリノ」という映画が、めちゃ刺さったので、レビューというか解説します!
こちらでは描写や結末まで言及しますが、そのストーリーの先読みと意外性よりも、なぜそうしたかを考えさせることの方が深いので、ネタバレ注意というかむしろネタバラシしたいくらいです!
※でも、映画の観方はそれぞれだと思うので、気になる方は先に観て戻ってきてください
↑予告編
レビュー総括
全体を通して感じたのは、渋いハードボイルドな男の生き方よりも、パパとしての在り方・生き方についての強いメッセージです。
パパとして後悔しないために、やるべきこと、子どもとの付き合い方について色濃く描かれており、自分のパパの立ち位置はどうかを考えさせられました。
僕自身、パパネタ・イクメンネタが好きなこともありますが、なぜそのように感じたのか、背景から紐解いていきます。
主人公ウォルトの人物像
主人公のウォルトを演じるのは、本作の監督でもあるクリント・イーストウッド。
その厳格な風貌に加え、人をバカにした攻撃的な物言いに、「気難しいじいさん」と扱われているわけです。
でも、ストーリーが進むにつれ、ただ性格が悪いじいさんというわけではないことがわかってきます。
そもそも人嫌いで意地悪な訳ではなくて、環境と理解の問題があります。
というのも、
- 冒頭から亡くなってしまっていたけれども奥さんもいて、幸せだったと言う
- 隣人のスーを黒人ヤンキーから助けた時の会話では「君はなかなかいい娘だ」と好意的な態度を示す
- BBQではオバサマ達に囲まれて「あんた達はすばらしい」と称賛しつつ楽しそうに食事する
- そして、そんな隣人の方が「身内よりも身近に感じる」と言う
- バーや理髪店には、くだらないブラックジョークを交わして笑い合える友達がいる
これらをみても、性格が悪いだけの引きこもりで孤独な老人ではないですよね。
それなのに、彼が気難しく映ってしまうのは、相続や財産目当てである親族、自分の利益のために他人を利用するような人間の利己的な態度に対する憎悪・怒りがそうさせているわけです。
そういう気持ちを察するような理解がされない、でも本人にとって理解される必要もない、そうやって生きてきたのですね、彼は。
兵役と家族
なぜそのような生き方をしてきたのかは、作中に散りばめられる朝鮮戦争のエピソードが語ります。
- 軍隊では厳しい訓練や命令が当たり前であった(のだろうと思われる)
- ミッションでは相手を子どもだろうと殺してきた
- ミッションでは相手も合わせて1人だけ生き残ってしまった
- 戦地と帰ってきてからの生活・人間のギャップ
このあたりがウォルトの人生に暗いシミを残しています。
戦争とはいえ子どもを殺しながらも、自分は子どもを育てるという矛盾。
特に思春期になった子ども(タオくらいの年齢)には、軍隊での訓練の厳しさを彷彿とさせるガンコオヤジな教育だったのでしょう、うまくコミュニケーションをとれません。
そして、恐れられ、嫌がられ、反発され、煙たがられ、疎遠になってしまった。
フォードの自動車工であった父親に対し、日本車のディーラーになった息子。おそらく「親父のようにはなりたくない」と、ひとつの当てつけだったのでしょう。
ただ、彼自身も子どもとの「付き合い方がわからなかった」と振り返り、不器用であった自分を悔いているのです。
そうやって(奥さん以外の)家族には自分のことを理解されることはなく、一族はみんな、家を始めとする財産だけが目当てになってしまいました。
2度目の子育て
こういった背景があって、やっとアジア系民族の隣人スーとタオの出番です。
タオが車を盗みにガレージに忍び込んだり、もつれて庭にまで入ってきた従兄弟連中を銃で追っ払ったり、黒人に絡まれるスーと助けたり、そういうエピソードが隣人の2人をウォルトの懐に飛び込ませます。
もともと物怖じしない性格のスーとは話のテンポが合い、孫ほど年が離れた隣人との信頼感が増していきます。
車盗難未遂の償いに、とタオに仕事をさせるように懇願したことから、ウォルトとタオとの師弟関係が始まり、やがて親子のような気持ちまで芽生えていきます。
男同士の会話を教えてやる、道具は好きなものを持っていって良い、そんなことを本当は自分の子どもに言いたかった、言いたい気持ちがあった、でも、当時はできなかった。
ウォルトはタオに自身の"2度目の子育て"をすることで、実の息子にしてやりたかったこと・してやれなかったことを成就させていくのです。
命を賭けて「守る」
子どもがいじめられたら、傷つけられたら、親としてどうするか。
ウォルトは傷つけられたタオを守るために従兄弟グループに攻撃を仕掛けます、パパとしてヒーローになるのです。ただ、この作戦は失敗。
子ども同士の小さな争いであれば良かったかもしれないけど、標的が自分に移り「子どもを傷つける」という復讐に繋がってしまうことに。
タオ達の家に銃弾を撃ち込まれ、スーは暴行され、従兄弟ギャング達は警察の調べにシラをきっている様子。そしてスーは怯えている、と神父から伝え聞きます。
一方、ウォルト自身は吐血を繰り返すなど、先が短いことがわかっている。
従兄弟連中からスーとタオを遠ざけられる最善の方法、
タオの手を血で汚さない方法、
スーの暴行も白状せざるを得ない状況に追い込む方法、
それをウォルトはひとりで考え、覚悟し、多くは語らず、身辺整理・死装束(内ポケットあり)・遺言の準備をして、丸腰で敵地へ乗り込んでいくのでした。
全てが終ったあとのタオの顔つきは、まるでウォルトのような厳格な表情になっています。
まとめ
僕たちパパは子どもに対し、何をどのように教え、伝えられているでしょうか。悔いなく、子どもを守り、生き様を伝えられているでしょうか。
確かにウォルトは不器用だったかもしれないし、限られた時間しかありませんでした。
でも、僕たちも命が有限であることは間違いなく、いつも正しいことができるとは限りません。
この映画を観て、いまパパとしてどうあるべきか、どうありたいか、何をすべきか、一度考えてみるのも良いかもしれませんね。
映画の作りとしても、神父とスーへの名前の呼ばせ方、遺言を聞くタオと親族の表情、など対比がうまく描かれていて素晴らしい。
合わせて「父親たちの星条旗」など観ると、クリント・イーストウッド監督が伝えたい戦時の人の想いや当時のアメリカの状況などの背景を垣間見れます。
あぁ、このあたりの話をつまみに酒を飲みながら語りたい!笑
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